ここ最近、ツールチェンジャー機の発売があちこちで出てきて、やっと実用的な多色3Dプリント時代が到来という感じになってきました。Satopi designでもFDM機4台目となる、Bambu Lab A1mini(AMS無し)で手動多色プリント(笑)を楽しんでおり、本格的な多色プリント環境を構築しようと、新規3Dプリンターを物色しています。
ここで問題は、日本の多湿環境でのフィラメント乾燥。今までは、1個のフィラメントを乾燥させれば事足りたのですが、多色となると、どうしても専用のフィラメントドライヤーが必須となってきました。
そこで、3Dプリンターより先に、4個同時乾燥が可能なフィラメントドライヤーCreality SpacePi X4L を購入しちゃいました。
今回は、このCreality SpacePi X4L を紹介します。
◆この記事でわかること
- 専用フィラメントドライヤーの必要性
- Creality SpacePi X4Lのレビュー
専用フィラメントドライヤーの必要性
AMSが無くても、手動で多色プリントができるのですが、これがとっても楽しい!
どんどん新たな色のフィラメントが欲しくなり棚がフィラメントだらけに・・・
こうなると、2個乾燥できる専用フィラメントドライヤーだけでは、対応できず・・・
買いたい多色3Dプリンター候補4選
- Creality SPARKX i8
低価格4色カラー1秒チェンジ クラファン中。生産良品率が低いようで苦戦中? - Creality K3
ツールチェンジャー4色 海外で予約開始。 - Bambu Lab P3C
ツールチェンジャー7色 近日発表?(発表済みのH3Cの小型版) - Snapmaker U1
ツールチェンジャー4色 日本で代理店ができ、購入+サポートが可能になった。
Creality SpacePi X4Lの特徴
この機種は、上位機種のCreality SpacePi X4のコストダウンモデルです。【L】は【LITE】のことだそうです。
◆主な特徴
- フィラメントが2個入るドライヤーが2つ合体した構造
- 左右独立でON/OFF可能(片側だけで使える)
- 左右別々の温度で同時に動かすことが可能
- 最大温度は75℃でPET-G、ABSなどに対応
- 最大可動時間は48時間(タイマー付き)
- 密閉構造+乾燥剤スペースあり保管庫としても使える
- 販売価格 18,999円(2026年11月7日時点)
◆X4Lと上位機種X4の主な違い
| 比較 | X4L | X4(上位機種) |
|---|---|---|
| 価格 | ¥18,999 | ¥26,990 (X4Lより約8,000円高い) |
| 乾燥最高温度 | 75℃ | 85℃ |
| 湿気排出ファン | 無し | 有り |
| ディスプレイ | 1画面でL/R切り替え 操作性は微妙 | 1画面でL/R両方表示 操作性が良い |
ドライヤーが2つ合体した構造
蓋が左右にわかれて2つあるので、フィラメント交換時に、一気に外気が入らず、良い構造だと思います。
左右独立でON/OFF可能(片側だけで使える)
200Wのヒーターが左右に1個づつあり、乾燥は1~2個だけで良いときは、片側のみを動かすことが出来るので、省エネになり良いです。
左右別々の温度で同時に動かすことが可能
海外の製品紹介サイトで、左右別々の温度で同時に動かすことが出来ないとあったので、そこを閲覧するGeminiも同じ回答を返すのですが、Creality公式サイトでは別々に動かすことが可能とあり・・・
私はPET-GとPLAを主に使うので、この機能は必要なんです。海外レビューでは出来るとの情報があり、購入して確認したところ、問題無く出来ています。
片方にPET-Gで65℃、他方にPLAで50℃で、同時に動かすことが可能です。
密閉構造+乾燥剤スペースあり保管庫としても使える
蓋のまわりにはパッキンがあり、内部底面には乾燥剤のスペースがありますので、保管庫として使うことも可能です。
乾燥剤は、フィラメント乾燥をする際に、除湿されるので、繰り返し使うことが可能になっています。
Creality SpacePi X4Lのレビュー
外観
外観は、最近の3Dプリンターに合わせて(というか、Bambu Aシリーズをまねて・・・)白を基調としたスッキリしたデザイン。
カバーはスモークブラックになっており、オシャレな感じでカッコイイです。

前面にはLCDタッチパネルで文字が発光するので、見やすいです。
タッチ感度も良好。
側面はシンプルなデザイン。
裏面は、PTFEチューブの出口があり、キャップがついていて、下の方に、電源スイッチとACケーブル2pin差し込み口があります。
PSE認証マークも付いています。
※2pinは日本仕様です。でも取説に日本語表記が無い。
底面ですが、通気口らしきものがあるのですが、動作中に空気の出入りは感じられません。熱くもなりません。
両脇には、少し高さのあるシリコンっぽいバー状の足が付いています
蓋のロックは横スライド式。開けると、フチにはパッキンがあり、密閉構造になっています。
蓋の上には、PTFEチューブの出口があり、キャップがついています。
内面
蓋を開けた中は、フィラメントのスプールを受けるローラーが前後にあり、底面には、乾燥剤を入れるスペースがあります。
設置スペース
本体サイズは、横382×奥行き290×高さ270mm。
蓋を開けた高さは実測520mm、奥方向出っぱりは実測160mmです。
※蓋は裏面にここまでスペースを空けなくても開けられます。
設置スペースは
- AC電源ケーブルが後ろに向かって出る。
- PTFEチューブは後ろから入れた方が使い勝手が良い。
- 蓋を開けると、後ろにスペースが必要。
以上のことから、後ろを100mmくらい空けた方が良いです。
なので、横400mm×奥400mm×高さ550mmくらいの設置スペースが必要になります。
PTFEチューブの引き回し
このフィラメントドライヤーを乾燥機としてだけでなく、プリンターとPTFEチューブでつなぐと、乾燥状態でプリントを行うことが可能です。PTFEチューブの引き出しは、上面蓋部分と、背面にありますが、使い勝手は、背面がダントツオススメです。
上面の蓋の部分を使うと、フィラメントを交換する際、隣のフィラメントも引っ張り上げる形となり、かなりストレスです。

一方で背面を使うと、蓋の開閉が自由になり、PTFEチューブ内にあるフィラメントを巻き取る時も、スプールを巻き取り方向に動かしやすく、とても使い勝手が良いです。
操作
コンセントを接続し、背面下の電源をONにします。前面のLCDタッチパネルが点灯します。
ここで、初期状態は、右中程の【AUTO】が【ON】になっており、40秒くらいすると、表示の内容で加熱がスタートします。

40秒も待ってられない人の為に、【クイックスタート】というものがあり、
【L/R】ボタンを長押しで、【クイックスタート】。再度長押しすると、【ストップ】。
【L/R】ボタンを短押しで、【L】と【R】を切り替え。
温度や材料、時間などは、左下の【設定】ボタンで点滅が移動し、【▲】【▼】ボタンで選択&変更。
決定は、【3~5秒ほど待つ】と【点滅】から【点灯】に変わり決定されます。
この機種は、湿気の排出機能が付いていません。(上位機種のX4はあり)なので、乾燥中にフィラメントから出た湿気で、庫内の湿度が上がります。乾燥中は、蓋に消しゴムなどをはさみ、隙間を空けて排気が出来る様にすると良いです。

乾燥時間の目安
取説に書いてある乾燥時間の目安です。
| フィラメント | PLA | PET-G | TPU | ABS/PET/PC/ASA/PA/PAHT |
|---|---|---|---|---|
| 温度 | 50℃ | 65℃ | 60℃ | 75℃ |
| 乾燥時間 | 4~8時間 | |||
作動音は静か
作動音はだいぶ静かです。
参考までに両方のチャンバーをPLA設定で動かした時、本体前面から50cmくらいのところで、46dBくらい。湿気を逃がす為に、蓋を少し開けた状態で、47dBくらいです。
乾燥の効果
専用機だけあって、温度の上昇も速く、しっかりと乾燥出来ます。1層目の定着やPET-Gの糸引きが改善しています。
- フィラメントの吸湿→本機で乾燥させる。
- ビルドプレートの汚れ→中性洗剤で水洗い、定着面を手で触らない。
これでも不安定だったら、
- ヒートベットの温度を5℃上げる。
- スライスソフトで初期層の速度を20~50mm/sに下げる。
を検討してください。
ヘッドのノズル高さが手動調整の機種は、高さが高すぎないか再調整すると良いです。
まとめ
今回は、多色3Dプリント時代に必須のフィラメントドライヤーCreality SpacePi X4Lを紹介しました。
フィラメントは乾燥が必須です。この製品は、性能、デザイン、価格のバランスが良く、とてもオススメです。
一部プリンター側のAMSに乾燥機能が付いたものが出ていますが、価格が高く、プリント中に他のフィラメントを乾燥させたくても出来ません。
最近発表されたBambu LabのH3Cは9つのノズルを持つ機種です。カラーミキシング(CMYK+白)をやりたい場合は4~5色必要ということで、複数フィラメントの同時乾燥が必要ですね。
私自身も、長いこと単色で良いと思っていたのですが、多色プリントをやってみると、本当に楽しいです!
表現の幅が格段に広がりますね。
多色プリントが気になる方、是非ともやってみることをオススメします。
最後まで御覧いただき、ありがとうございました。























