第二種電気工事士の学科試験は、2024年現在で、パソコンで行うCBT方式と従来のマークシートによる筆記方式があります。
4年前に受験した際には、筆記方式しかなく・・・
今回再受験するにあたり、どちらにするか・・・
かなり悩んだ末に、CBT方式にして、受験してきましたので、その感想とメリットなどをお伝えします。
※CBT方式とは:Computer Based Testing の略で、コンピューター(パソコン)を使って実施する試験のことです。
◆この記事で分かること
- CBT方式のメリット、デメリット
- 使った学習本の紹介
- 試験結果と感想
CBT方式の流れ
・ロッカーに荷物を入れ、再度受付けへ。
・簡単にテストのやり方の説明を受ける。
・ナンバーカードとボールペン、メモ用紙を渡され、パソコンルーム内の席に案内される。
・席についたら、PCのキーボードやマウスの具合、ボールペンの書き味を確認。
・画面のアイコンを押して、受験番号を入力。
・テストの画面操作練習があり、その後、自分でスタートボタンを押して、試験開始。
・画面に残り時間がカウントダウンされる。
・時間終わりまで使わずに途中で終了する場合は、自分で試験終了のボタンを押す。
<ドキドキします・・・>
・画面が切り替わり、正解数が表示される。(合否判定は出ない)
・プリントボタンを押して、終了。
・パソコンルームを出て、受付けにナンバーカードを渡すと、結果のプリントが渡される。
受付けからテスト終わりまで、誰かと一緒にではなく、1人で行います。
CBT方式のメリット
自分のペースで受けられる
落ち着いて、最後まで自分のペースで受けられるのは大きなメリットです。
筆記方式の試験は、大きな会場で一斉に始まりますが、ある時間経過後は、出来た人から退出して良いことになっていました。
ある時間(確か1時間だったような・・・)を過ぎると、だんだんテストを終えて、退出する人が増えてくるのですが、これ結構落ち着かないのです。
あせるんです。まだ、やってるの?って思われているみたいで・・・
CBT方式の場合は、パソコンルームで何人かの人がいますが、第二種電気工事士の試験を受けているとは限りません。
パソコンルームでは、別の資格試験(簿記検定など)が平行して行われています。
試験開始タイミングも終了タイミングもバラバラです。
違う試験を実施しているので、比較対象になりません。
そもそも人数が少ないので、出入りも少なく、まわりの挙動に気持ちが左右されること無く、集中出来るのがとても良かったです。
試験日が選べる
試験日は2024年下期の場合、9/20~10/7の17日間から自由に選べました。
会場に空きがあれば、期間中のどこでもOK.
とても便利です。
結果がすぐ分かる
試験終了のボタンをクリックすると、合否は出ませんが、50問中何問正解したかが出ます。
この時点で、30問以上正解していれば、合格です。
マークシート関連のストレスがない
マークシートは、番号がずれると致命的なので、気をつかいます。
この心配が無いだけで、かなりストレスが低減されます。
マークを塗る時は、機械でちゃんと認識してもらえるように、きれいに濃く塗りますね。
間違ってマークした場合、濃く塗っているので、消しゴムで消すのにわりと時間がかかります。
きれいに消さないと、誤認識されたら困るので、より気をつかいます。
CBT試験だと、正解の部分をクリックするだけ、修正もクリックするだけなので、ストレスがありません。
パソコン操作は難しくない
事前に電気技術者試験センターのサイトで確認は必須ですが、パソコンのソフトの操作は難しくないです。
※あくまで個人的な感想ですが・・・
残り時間のカウントダウンが常に出ているので、時間管理がしやすいです。
マウスはスクロールホイール付きの有線マウスですが、使いにくいといったことは無かったです。
【CBT方式体験版】で確認しておきましょう。
上記リンク先の一番した、【CBT方式を体験する】をクリックすると本番より簡素な画面ですが、事前確認が出来ます。
後で見直すボタンが便利
テスト画面に、【後で見直す】ボタンがあります。
答えに迷った場合、押しておくと、後で簡単にその問題に戻ることが出来ます。
下図は、電気技術者試験センターのページにある【CBT方式体験版】のキャプチャー引用です。
第2問の画面です。ここで、【後で見直す】ボタンを押してみます。
テスト画面左下に【解答状況】というボタンがあり、ここをクリックすると、問題番号の一覧が表示され、【後で見直す】ボタンを押した番号がマーキングされます。この番号をクリックすると、その問題に戻ります。
下図は【解答状況】の画面です。
【後で見直す】をもう一度押すと、マーキングが消えます。
図が拡大出来るので、老眼めがねが不要
平面図上を拡大して見たい場合、老眼鏡がなくても画面を拡大出来るので、良く見えます。
CBT方式のデメリット
PCの操作ができるか不安
CBT方式が初めての場合は、PC操作がスムーズに出来るか不安で、緊張します。
当初、図に書き込みが出来ないので、不利では?と心配していました。
しかし、過去問を解いている時、図に書かずに解いていたので、全く問題ありませんでした。
CBTのソフト上で、画面に書き込む機能はあるようです。
でも私は使いませんでした。
答え合わせが出来ない
筆記試験の場合は、問題を持ち帰ることが出来て、問題に自分の答えをメモしておけば、試験後、答え合わせができます。
しかし、CBT試験では、パソコン上で実施するので、持ち帰れるものは何もありません。
メモ用紙も回収されます。
また、CBT試験に出た問題に関する内容の開示等は、かたく禁じられていますので、ブログ等で語ることも出来ません。
50問中何問正解したかの正解数は分かりますが、どの問題が間違ったのかは分からないです。
解答が迷った問題がいくつかある場合は、ちょっともやもやが残るかもしれません。
↓以下は、試験後にもらう結果プリントに記載の、【試験問題の非開示】に関する文書です。
孤独感を感じる人がいるかも
私は、ひとり静かに受けたい人ですが、人によっては、大勢で一斉に受けた方が、やる気が出る人もいるかもしれません。
そういう方は、孤独感を感じ、実力を発揮できないかも・・・
受付けもドライな感じですし、他の人が違うテストを受けているので、静かにしていないといけない。
その場で結果がでて、合格していても、静かにひとりで喜びをかみしめる感じです。(^^)
お隣さんのキーボード打音が気になることがあるかも
これは運なので、なんとも言えませんが、近くの席に、簿記のテストを受けている人がいると、キーボードと電卓の打音がきになるかもしれません。
実際、私が簿記3級をCBT方式で受けた時、自分の打音が大きいのがかなり気になりました。
でも、簿記試験は時間との闘いなので、そうもいってられず・・・
簿記3級は大変でした・・・
実は2度目の受験、試験内容の変化は?
冒頭にも書きましたが、第二種電気工事士試験は、2020年の下期に受験しています。
学科は受かったのですが、実技で練習不足により不合格になってしまい、そのままになっていました。
4年ぶりとなりますが、もう一度トライしてみようと思い、今回の受験になります。
4年たつと、試験内容もかなりかわっているんだろうと、書店などで調べたのですが、ほぼ変わっていないので、びっくりしました。
ちまたでは、LED照明が普通になり、スマートコンセントを経由して、スマホで外出先から照明やエアコンを操作できたりしていますが、試験対策本の内容は、まったくと言って良いほど変わらず。
(変わっている場所が見つけられませんでした。)
唯一違っているのは、実技試験の一部にアース線が追加になったくらい。
この分野、あまり進化が無いんですね・・・既に完成されている分野ということなんでしょうか・・・
まあ、あんまり変わってしまっても、従来の家に設置のものと互換がなくなると、困るわけで・・・
学習に使った書籍
2度目なので、万全の体制でいどみたく、10年分の過去問が全て詰まった、コロコロコミックみたいな過去問集を買いました。
過去に使った教本(2冊)も含め、3冊で学習しました。
過去に使った教本はこちら↓です。(最新版のリンクにしています)
4年もたつと、ほぼ忘れているので、教本2冊を一通り読んで理解した後、新たに購入した過去問をひたすらやる感じ。
教本は、1冊を集中してやった方が良いという意見もありますが、私は表現の異なる2冊を用意して学習しています。
1冊目の本で理解が出来ない内容でも、違った説明の2冊目を見ると分かることがあるからです。
過去問は、1巡目で、解けなかった物に付箋を付け、2巡目は、付箋をメインに進めます。
結局3巡しました。(3巡目は付箋のみ・・・)
この過去問集は、10年分(上下期で24回分)を網羅しているので、全部解ければ絶対合格・・・と思われるところが良いです。(^^)
ただ、年度ごとに収録されているのではなく、問題のタイプごとになっているので、時間を計って解くような練習は出来ません。(^_^;)
例えば【令和3年上期の問題】だけを一通り解く・・・ということが出来ない。
私は2度目受験で今回が最後と決めていたので、後が無いという、崖っぷち心境だった為、全問解けましたが、かなり根気が必要です。
でも、やれば結果がついてきます。!(^^)!
結果は?
CBT方式の結果は、無事合格ラインを達成しました!
試験後に渡されるプリントはこんな感じです。
運もありますが、2回目の受験なので、【理解がより深まった結果】ということにしておきましょう。
まずはひと安心です。
CBT方式の注意点
CBT方式の受験票は【はがき】で来ない
CBT方式の受験票は【はがき】では来ないです。
専用のホームページにアカウントを作り、そこで管理されています。
そのページに自分で見に行き、情報を得る感じです。
CBT試験前日にはお知らせのメールが来ます。
メールに【受験番号】は無く、ちょっと不安でしたが、試験当日の受付けでは、身分証明書(免許証)の提示のみで受けられました。
※学科試験に受かった場合、実技試験の受験票は、はがきで送られてきますが・・・
実技試験開催の2週間前に発送され・・・
郵送なので、1.5週間前に受け取りました。
まとめ
パソコンを使ったテスト自体は簿記3級で経験済みでしたが、第二種電気工事士は、平面図などを隅々見る必要があることから、ちゃんと見れるのか不安がいっぱいでしたが、やってみると問題は無く、メリットが多い感じでした。
ただ、従来の筆記方式のように、大きな会場で一斉に受けるのも、高揚感はあります。
結局、試験方式は好みで選べば良いと思いますので、参考になれば幸いです。
最後まで御覧いただき、ありがとうございました。
皆様の合格を祈っています!