2×4などの木材は価格が安く、加工性が良いのに強度もあり、木肌も白木できれいなので、DIYでは良く使われる材料だと思います。でも手ノコで切ろうとすると、断面がきれいに直角にならず、苦労します。そんな悩みを解決する電動工具が、卓上丸ノコです。ただ、回転数が速いので、騒音がすごく、身の危険も感じる恐い工具でもあります。
今回は、スピードコントローラーと組み合わせることで、【騒音】と【恐怖心】を少し低減できたので、紹介します。
◆この記事で分かること
- 卓上丸ノコの利点(丸ノコに対して)
- 卓上丸ノコ使用時の騒音と恐怖心を低減するおすすめスピードコントローラーはコレ!
- スピードコントローラー使用時の騒音と恐怖心の低減効果
卓上丸ノコの利点(丸ノコに対して)
カット長さや価格を見ると、丸ノコが良さそうですが、何と言ってもキックバックが恐いです。材料の置き方や直線ガイド、カット時の操作など細心の注意をはらう必要がり、過去に買ったのですが、手放しました。現在長い直線を切る場合は、ほとんど手ノコですが、厚みがあるものは、角材をガイドにして、ジグソーで切っています。
作業中に丸ノコの刃が木材にかみ込み、ロックし、その反動で、丸ノコが自分の方に跳ね返ってくる危険な現象です。
大怪我をする懸念があります。
◆原因
操作系:ガイド無しで切った場合の丸ノコの左右ブレ。カット時の速すぎる送り。回転が十分に上がる前に、材料に刃を当てる。
材料保持系:刃が通過する部分を逃げて2カ所で保持した場合、材料の下に大きな空間があると、切った部分から材料が倒れこみ、ノコ刃にかみ込む。
◆キックバック防止策
操作系:直進ガイドを使い、丸ノコの左右ブレを防止。回転が十分に上がってから材料に切り込み、ゆっくり切り進める。
材料保持系:スタイロフォーム(発泡材)の上に置いて切る。(下に空間を作らない)
※万が一の為、丸ノコの真後ろには立たない。横に立って切る。
1.丸ノコ部がヒンジを介して固定されている為、カット動作中にノコ刃の左右ブレが無い。
2.材料を金属ベースに強固に固定でき、カット時に材料が傾いてかみ込む危険が少ない。
十分に回転速度が上がってから、ゆっくり切り下ろします。カットが完了したら、刃の回転を止めてから、刃を持ち上げます。
卓上丸ノコは、丈夫な金属(アルミ)のベースにヒンジを介して丸ノコがついている構成で、切り下ろし動作にガタつきなく、丸ノコのような切断時のブレによるキックバックを気にせずに使えます。ここはかなり安心感があります。
材料の固定も、金属ベースにしっかりと固定できるので、カット動作に専念できます。
カット精度の再現性も高く、一度調整すれば、きれいなカットを量産できます。
お値段も個人的には角材カット専用機として、ぎりぎり許容できるレベル。
機械の大きさもぎりぎり許容です。スライド丸ノコは大きすぎて、置き場が無いです。
◆卓上丸ノコを選んだ理由
- キックバックの危険が少なめ。
- 一度の調整できれいなカットを量産できる。
- お値段がぎりぎり許容範囲。
- カットする材料は最大2×4(ただし直角のみ)で良い。
- 機械の大きさがぎりぎり許容。
選んだのはこちら↓おすすめ。
大きい騒音と恐怖心への対処 【おすすめスピコンはコレ!】
卓上丸ノコを作動させた時の騒音は、強烈です。くわえて、レバースイッチを握ると、いきなりMAX速度で回るので、反動が伝わり、これも恐いです。何とかこの騒音と恐怖を低減できないか・・・
そこで今回紹介するのが、電動工具用のスピードコントローラーです。
供給する電気をしぼり、回転速度を下げることにより、騒音と回転時の反動を低減します。
卓上丸ノコとコンセントの間にこのコントローラーをかまして使います。通電ON、OFFスイッチと速度のボリュームがついており、ブレーカー式なので、ヒューズ交換は不要です。万が一過電流でスピードコントローラーのブレーカーが落ちても、ボタンを押すことで復帰します。
こんな↓黒い箱に入ってくるので、一瞬間違えたかと勘違いしました。
こちら↓は、高速砥石切断機の刃をチップソーに変えて使うときの速度範囲おすすめ表示。参考になります。
電源スイッチをONにすると、ランプが点灯するのも、分かりやすくて良いです。
外観はこんな感じです。上部の赤丸ボタンはブレーカーです。下部のコンセントに卓上丸ノコのコンセントを挿します。背面にはどこかに引っ掛ける用のクリップが付いています。
スピードコントローラーの効果
騒音の効果
モーターの回転による騒音は体感で結構下がります。身に危険を感じる音から、耳栓がなくても耐えられる感じの音になります。騒音計で測った結果は以下です。モーター回転音だけだと、10dBの差(音量で約3倍の差)ですが、カット時は、3dBの差(音量で約1.4倍の差)になります。
| スピコン使用の有無 | モーター回転音 | カット中の音 |
|---|---|---|
| 無し | 100dB | 100dB |
| 使用 | 90dB | 97dB |
| 差 | 10dB(音量で約3倍) | 3dB(音量で約1.4倍) |
◆動画(大きい音が出ます。音量に注意してください。)
切削時の音が大きいのは、刃にもよるようです。静音を売りにした刃↓もあるので、いずれ試してみたいと思います。
恐怖心の低減効果
恐怖心はかなり低減されます。これなら、DIYで使おうという気持ちになります。始動時がゆっくり回り出すので、反発力が小さくなり、恐怖心の緩和になっていると思います。
カットにかかる時間
回転速度が遅くなるので、切れにくくなります。刃の切り込み速度も遅くなりますが、カットする材料が、最大でも2×4材(38×89mm)、多くは、2×3材(38×63mm)や30×40mm材なので、短時間でカットでき、気になりません。
騒音や恐怖心の低減にとても効果があり、卓上丸ノコに必須だと感じました。
卓上丸ノコについて
ベースは【金属製】を選ぶ
これはとても大事です。より低価格な商品として、ベースがプラスチック製(黒いポリカーボネート)のものが存在します。でも絶対に金属製をおすすめします。プラスチック製のベースはどうしても柔らかいので、材料を固定しても、カット時に力がかかるとゆがみ、カット精度が低下します。
今回紹介する新興製作所のチップソー切断機 MTC-190は、金属ベースでしっかりしています。
試し切り後の調整
最初に試し切りをして、カット面の垂直が出ているか確認します。出ていない場合は、以下の2カ所を調整します。
① 直角ガイドの垂直調整(カットした材料を上から見て、斜めだった場合に調整)
② 丸ノコの垂直調整(カットした材料を手前から見て、斜めだった場合に調整)
最初は、説明書通りにスコヤ(直角定規)で調整してみましたが、最終的には2×3材をカットしてみて、物に合わせて微調しました。
材料固定時の注意事項
材料の固定には、傷防止目的で、押さえの下に捨て板を挟んで固定します。小さい合板やベニア板の切れ端がおすすめ。2×4材は柔らかいので、直接固定すると、傷ができてしまいます。
調整後のカット精度(カット面の直角)
調整後のカット精度は、安定しており、とてもきれいで正確です。手ノコではガタガタだったカット面が、速く正確にきれいに切れるので、驚きました。この後、30×40mm角材の45°カットを4本8カ所実施しましたが、初期に90°を調整したままの設定で、45°も正確に切ることができました。
ダスト袋ってどう?
黒いダスト袋がついています。木工使用の時に使えます。実際にカットしてみると、袋に切りくずが結構入ります。ですが、まわりにも結構くずは飛びます。なので、完璧とは言えませんが、あった方が良いという感じです。
まとめ
今回は、2×4などの木材を直角にきれいに切ることができる卓上丸ノコについて、騒音と恐怖心を低減すべく、スピードコントローラーの導入おすすめを紹介しました。個人的には、スピードコントローラーは必須のアイテムだと思います。同様に騒音が大きい、グラインダーなどにも使えますので、1台あると役に立ちます。
卓上丸ノコについては、これまた早く買っておけば良かったと思う商品です。しっかりした作りで、精度が高くきれいにカットできます。角材をきれいにカットするのは、結構長いこと悩みでした。卓上丸ノコは大きいので、置き場に困るという方もいるかもしれませんが、試して見る価値はあると思いますよ。
最近の電気自動車などで、高出力のモーターが使われていますが、とても静かですよね。なんで電動工具のモーターは静かにならないのか??疑問ですね。静かな電動工具を開発して欲しいものです。
最後まで御覧いただき、ありがとうございました。
この↓組み合わせで、あなたのDIYがとても快適になりますよ!























