第二種電気工事士技能試験の経験者より、試験1ヶ月前から絶対にやるべきことをお知らせします。
筆記試験に比べて技能試験は【3倍難しい】です。
なんといっても【時間が無い】。たった【40分間】です。
時間との勝負になります。
第二種電気工事士技能試験1ヶ月前から絶対にやるべき試験対策の内容。
試験40分間の配分
◆技能テスト40分間の時間配分
- 3分:問題確認(過去問との違いは無いか)+複線図作成
- 35分:配線作業
- 2分:整列(問題の指示通りに卓上に広げて置く)
※ゴミのかたづけは、試験後に時間があります。
会場の机は狭い
横長2人がけの会議机で、自分の範囲は、奥行きが40cm程度、幅は100cm程度です。
この範囲で、工具、問題用紙と部材の入った箱を置き、作業をする必要があります。
この狭い空間で、短時間で作業をするので、切った部材など常に整理しながら進めないと、ごちゃごちゃでミスります。
整理しながらとは言っても、被服くずやカットした不要部材を入れるビニール袋も支給されますが、いちいちビニール袋に入れる余裕は無いので、箱にとりあえず、放り込む感じで良いです。
自宅でこの環境を作り、作業を進められるよう、練習して下さい。
複線図は13問全て暗記!
13問の内容は毎年同じなので、完全に覚えます。
覚えないと【問題確認+複線図作成】=【3分】で描けません。
複線図は、【カット寸法】と【被服はぎ取り寸法】も入っている必要があります。
13問の問題の内容は、公式HP<こちら>の技能試験をクリックすると公開されています。
※過去問題として記載されていますが、どの年代を見ても技能試験内容は同じです。
書籍には、この複線図を描く部分を5分とっているものもありますが、5分を目標にしていると、会場では焦りと緊張もあり、6~7分かかります。(かかりました。汗)
始めから目標は短めに出来るよう、努力しましょう。
13問それぞれ、【3分以内】で描けるようになって下さい。
ここをとにかく短くして、配線作業に時間を残すのが非常に重要なポイントです。
問題を見た瞬間に、「あ~No.3ね!」と複線図が描けるくらいが良いです。
ここが遅れると、
作業時間が圧迫⇒焦りが出る⇒ミスが発生⇒修正時間が追加⇒さらに遅れる
と、悪循環にはまり・・・
困ったことになります。
過去問題をチェックする限り、毎年確実に同じ問題がでますが、万が一ということがあります。
寸法、線種、圧着端子か?コネクターか?など、暗記した過去問と違いが無いか確認しましょう。
違っている場所があったら、丸をつけておきましょう。
被服はぎ取りの寸法は覚える
VVFケーブルの被服はぎ取り寸法は、取り付ける機器により、多少違います。
定規や器具の脇にあるガイドで合わせて切るのが正しいですが、いちいち合わせていると、時間が無くなります。
基本的なはぎ取り寸法は、定規を使わずにカットできるよう、覚えましょう。
最初は、指の関節などをたよりに、覚えます。
【外側被服】
- 100mm リングスリーブ接続、2コ口コンセントなど
- 50mm ランプレセプタクル、1コ口コンセントなど
【線の被服】
- 20mm 輪っか、リングスリーブなど
- 10mm コンセント、引っ掛けシーリングローゼットなど
これらを測らずに、だいたいその寸法にカット出来るように練習しましょう。
器具への配線は考えずに出来る
器具の中でも、ランプレセプタクルは13問中12問で出題されている、もっともポピュラーなものです。
何も考えずに、最速で配線組み付けが出来るようになりましょう。
配線の色と取り付け場所、ネジへ巻き付ける向きに決まりがあります。
詳しくはこちら↓の記事を参考にして下さい。
第二種電気工事士の技能試験に向けて、必要工具の素人目線レビュー。 今回は、VVFストリッパーを使った「わっか」作りです。 わっか作りは、技能試験候補問題の13問全てに必須の項目です。 加えて、わっかをランプレセプタクルに取[…]
これ以外にも、露出形コンセントやコンセントを取り付け枠に付ける【向き】など、同様に迷わず出来るようになっておきましょう。
試験会場で頭を使うのは、
- 最初の複線図作成(記憶を呼び出す)
- 最後の配線結合(差し込みコネクター、リングスリーブ)の差し間違いをしない。
の部分だけにしましょう。
差し込みコネクターは慎重に
配線間違いが無いよう注意しましょう。
書籍では、ペンチを使うと抜けるとありますが、抜けないと思っておいた方が良いです。
予備もありませんので、会場で手を上げて係員に伝え、もらう必要があります。
コネクターをもらうこと自体はOKです。
ただ、この係員とのやり取りだけで、2分程度ロス。
さらに、やり直しで3分ロスで、合計【5分のロス】は致命傷です。
同じ色の配線が複数あり、狭い机の上で、配線は丸まりがち。
間違いを誘発する環境の中で、正しいものを選び差し込む必要があります。
ここも非常に重要です。
複数の同じ色配線がある中で、正しい線を選択する練習をして下さい。
圧着を間違わない
圧着部のミス(配線間違い、スリーブ間違い、圧着マーク間違いなど)は、ある程度修正をすることが出来ます。
ただし、修正に5分はロスします。
40分間の技能試験では5分のロスは致命傷です。
精神的ダメージも大きく・・・
(攻撃受けてCPがいっきに半減する感じ)
全集中、絶対に間違わないことが大切です。
その為には、作業を体に暗記させることが必要で、繰り返しの練習が必須になります。
受験時のエピソード
長机に2人がけだったのですが、私の隣の人は、めちゃくちゃ使い込んだ道具を卓上に並べていました。
工具を並べる位置も、初受験とは思えない雰囲気。
見た目20代のにいちゃんですが、職人っぽい服装、なぜこの人が試験を受けるのか?という感じ。
試験開始1分程度で、その人は、配線作業を開始しました。
えっ!めちゃくちゃ速いです。
しかも迷いが無い感じでスパスパ作業を進めている・・・
私はまだ問題を読んで、複線図を書き出したところ。
5分くらい経過すると、あちこちで配線カット作業を始める人が出てきます。
ガチャガチャと作業音が響くなか、結構あせりつつも、最初で間違うとまずいので、念を入れて複線図を確認していました。
7分たってから、やっと配線作業スタート・・・
これが後々致命的に・・・
ここからの時計の針の進みが【倍速】に感じられた・・・
まとめ
技能テストは、非常にスピードと正確性を要求される為、慎重にじっくりやりたい派の方には向きません。
仕事としてやる為の資格なので、速く出来るように、作業に慣れた人を求めるからだと思います。
冒頭に筆記試験の【3倍難しい】と書きました。
これは、筆記試験の勉強より、
【3倍時間をかけて練習が必要】
ということです。
今回の記事、決して大げさに盛って書いている訳ではありません。
本当のことです。
40分間は最初からトップスピードで猛ダッシュで駆け抜ける必要があります。
今から練習を始めれば、1ヶ月あれば、なんとかなるはずです。
まだ1ヶ月も先だし、そもそも工具買ってないし・・・という方。
【やばい】と思って下さい。
今すぐ、あれこれ迷わず下の工具と本を買って、練習スタートです。
やらないと確実に【不合格】になります。
努力無くして、合格は無い試験です。
【たまたまラッキーだった】や【運】はありません。
覚悟してがんばりましょう!